広津和郎(ひろつかずお)

東京生まれ。大正5年、小説【神経病時代】で認められ、評論【散文芸術の位置】を発表する。
戦後は【松川裁判】【異邦人】などが論争となる。
主な小説としては【風雨強かるべし】【年月のあしおと】などがある。

(1892~1968)

馬込時代の広津和郎とはいかなる人物であったか、以下に代表的な人物像をあげてみました。 (一)-麻雀耽溺-文士(馬込に麻雀を持ち込んだ当人)
(二)-親孝行-文士(近くに住む父柳浪<作家>に実によく尽くしている)
(三)-家賃の払える文士(馬込に於いては貴重な存在)
(四)-長者の風格-ある文士(どこかゆったり構えていて、存在が無視できない)
(五)プレイボーイ文士(女性関係が実に複雑怪奇)
(六)絵描き文士(元美術学校志望で、二科展の入賞経験がある)

参考文献 近藤富枝【馬込文学地図】