三好達治(みよしたつじ)

大阪生まれ。東大卒業後しばらくの間は翻訳に力を入れていたが、昭和5年の詩集【測量船】で叙情詩人として名を知られる。また詩論集や随筆集でも功績を残した。主な作品には、詩集「春の岬」、詩論集「萩原朔太郎」などがある。

(1892~1968)

詩人の三好達治は、馬込の下宿へ移ると毎日のように萩原家をたずねます。
師と仰ぐ朔太郎、家人以外には三好にしかなつかない子供(長女葉子)、そして思い焦がれる女。萩原家にはそれぞれに意味のある大切な人がいました。
しかし誰に対しても正直すぎるほどに仁をさらけ出しぶつけてしまう純粋さが、時に優しい気持ちであったり、粋すぎた我がままであったりするのでした。またそれが彼の詩に対する姿勢でもありました。

参考文献 萩原葉子【天上の花】