馬込文士村解説板 倉田百三

馬込で生涯を終えた 倉田百三(1891~1944) 劇作家・評論家

<< 前のページに戻る

主な作品
戯曲【俊買】【出家とその弟子】【うたわぬ人】【布施太子の入山】【父の心配】
評論【愛と認識の出発】【静思】【超克】など。

倉田百三の家は、南馬込近くにあり、大正十四年に越してきて以来、生涯この家で暮らしました。書斎に使っていた洋館は-ギリシャ風円柱の玄関柱、その前が藤棚-になっていて、庭の前には蓮池があり、また道の傍らには洗い場があって付近で採れた野菜などを洗う光景がみられました。
百三が戯曲作家だったのが縁で、新築地劇団の俳優だった薄田研二が同居したいたこともあります。そのころ百三は肺結核を患っており、馬込へ来たのも病気療養を切り上げてのことだったので健康状態も思わしくありませんでした。-大正期を代表する青春の書のひとつ-として当時の若者に広く読まれた評論集『愛と認識の出発』をはじめ、戯曲『出家とその弟子』などの作品は、百三の闘病生活の経験の中から生まれたものです。

参考文献 【ねんじんだより】 野村豊講演会記録 染谷孝哉【大田文学地図】

 

<< 前のページに戻る

↑ PAGE TOP