馬込文士村解説板 室伏高信

弁天池の裏手に住んでいた  室伏高信(1892~1970) 小説家・評論家

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【民衆活動】【民本主義】などで言論活動を、また【時事新報】【読売新聞】の記者を経て文明評論家としての活躍を始め、一時青年層からの強い指示を得た。主な著書は【文明の没落】【土に還る】【日本論】など。

原稿書きはローソク灯に限る
 行きつけの銀座の酒場や文学青年たちの間では『パパ』の呼び名で通っていた人気作家の室伏高信。高信は弁天池近くの家を仕事場にしていて、徹夜で執筆ということがよくありました。
あるとき『集金人が横柄な口のききかたをした』といって電気代を支払わなかったために電気を止められてしまいましょた。
『電気よりローソクの方が自然に近い。光もやわらかで目のためにもいい。もう、電気とは一生縁切りだ』というわけで手伝いの青年はローソク厚めに奔走する羽目になりました。
-室伏家はなかなか明るくならなかった。一門の青年たちが集まって、パパの意地っぱりに声援をおくるために徹夜で飲んだという話も聞いた-と闘志はゆるがなかったようです。

参考文献 榊山潤【馬込文士村】

 

 

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